白髪になる原因とは?メカニズムや対策方法を解説します

掲載日:2020.05.25 更新日:2020.05.26

この記事の監修 アンファー株式会社

白髪が増える原因にはどのようなものがあるか、気になりますよね?白髪の原因が加齢や遺伝であれば対策できないのでは?と不安に思う人もいるでしょう。そこで今回は、白髪になるメカニズムや、加齢や遺伝以外の原因、それぞれの対策方法などを解説します。今すぐ、白髪の原因を知り、実践しましょう!

なぜ白髪は生えてくる?白髪になるメカニズム

白髪はなぜ生えてくるのでしょうか?髪が生える仕組み、そして白髪になるメカニズムについて解説します。

まずは髪の毛が生える仕組みを理解

髪はヘアサイクルに沿って生え、抜けていきます。成長期では、毛根にある毛乳頭が発毛するための信号を毛母細胞に送り、細胞分裂を繰り返すことで髪を生成し、頭皮の外へと伸びていくことで髪の毛が生えていくのです。

この成長期には個人差はあるものの、だいたい2年~6年続き、その後、退行期に移り、2~3週間ほどで髪の成長は止まります。そして休止期に入り、完全に成長が止まり自然に脱毛します。このサイクルを繰り返して髪は生えています。

また、髪の毛の中身はコルテックスと呼ばれるタンパク質成分のひとつで、髪の表面層であるキューティクルの内側にあります。コルテックスには、髪のハリツヤや太さ、強度に影響する間充物質と、しなやかさに繋がるマクロフィブリル、そして髪の色を決めるメラニン色素が含まれています。

白髪になる仕組み

毛根で作られる髪は、もともと色のない白い状態です。表面に出る途中でメラニン色素が加わり着色されて、伸びてくるのですが、着色されないまま伸びてきた髪こそが、白髪です。

色素となるメラニンは、毛穴にあるメラノサイト細胞によって作られていますが、さまざまな理由によって、メラノサイトの活動能力が低下したり、メラノサイト自体が無くなったりするとメラニンを作ることができません。結果、白髪が伸びてくることになります。

白髪になる原因:①加齢

体の細胞は破壊と再生を繰り返しながら、生きるための機能を維持していますが、それはメラニン色素を作るメラノサイトも同じです。
古くなったメラノサイトは破壊され、色素幹細胞が分裂することで再生をしています。
しかし、加齢に伴い色素幹細胞が分裂する機能が衰えてしまうと、メラニン色素を作れなくなってしまいます。

前述したようにメラニン色素が不足すると、髪を着色することができなくなり、もとの白い髪の毛のまま成長してしまいます。

加齢による白髪の対策

加齢による体の変化を感じ始めたら、白髪も増えてきたような気がする、という人もいるのではないでしょうか。漢方では、年齢を重ねても体に「精血」が巡らされていれば黒髪を作ることができるとされています。

そのためにおすすめされているのが黒ゴマ、黒豆、黒米、海苔などの「黒い食材」や、クルミ、松の実、クコの実などの「赤い食材」を摂ることです。
黒豆、黒米であれば、いつもの白米に混ぜて炊くことで、簡単に取り入れることができますね。

白髪になる原因:②ストレス

ストレスを慢性的に感じていると、抗ストレスホルモンである「コルチゾール」が分泌され、活性酸素が増加します。
メラノサイト細胞も強い酸化力を持つ活性酸素の影響を受け、メラニン色素の生成が阻害されることから、髪に着色できず白髪に繋がることがあります。

ストレスによる白髪の対策

人間は生きている限り、ストレスを感じています。ストレスを受けないことはできませんが、溜めこまず小まめに解消するように心がけることで対策できるでしょう。

ストレス解消法は人それぞれですが、感情的な涙を流すことや、笑うことでストレスを和らげる効果があるとされています。
小説や映画、ドラマなどで心を動かされる時間を作るのもよいでしょう。特に、笑うことで「コルチゾール」を低下させることが分かっていますので、気の合う人と話して笑ってみてはいかがでしょうか。

また、没頭できる趣味や、スポーツで汗を流すなどもおすすめです。

白髪になる原因:③栄養不足

髪を着色するメラニン色素は、栄養素を使って合成されることから、栄養が不足しないようしっかりと食事をすることが大切です。
また、タンパク質のひとつであるコラーゲンは、メラノサイトを保護するのに必要な栄養素ですが、コラーゲン生成のためにも多くの栄養素を消費します。

栄養不足による白髪の対策

タンパク質やビタミン、ミネラルなどを十分に取り、バランスの良い食生活を心がけ、栄養が不足しないようにしましょう。
白髪対策として、メラノサイトの機能を維持するために、ヨード(ヨウ素)を含む食べ物を摂るのもおすすめです。昆布やヒジキ、ワカメ、カツオなど海藻類、魚介類に多く含まれています。

また、メラニン色素を生成する材料となるのがチロシンです。チーズ、ヨーグルトといった乳製品やちりめんじゃこ、落花生に含まれています。

その他、抗酸化作用があるとされるブルーベリーやプルーンなどは活性酸素を除去し、メラノサイトの老化を遅らせるため、白髪の予防も期待できるでしょう。

白髪になる原因:④遺伝

白髪になりやすい人がいる一方、いつまでたっても黒髪を保っている人もいます。
これは遺伝が影響していると考えられています。
父親、母親、親戚に白髪が多い場合には、自分も白髪になる可能性が高いといえるでしょう。

遺伝による白髪の対策

遺伝による白髪の対策は難しいのですが、遺伝だから必ず白髪になる、という訳ではありません。なりやすいとしても、栄養を十分にとることや、生活習慣を整えることで白髪になるのを遅らせることができるでしょう。

白髪になる原因:⑤生活習慣の乱れ

睡眠や運動など、生活習慣の乱れで白髪になることもあります。
睡眠中は成長ホルモンが分泌され、体の修復を行っていますが、睡眠不足や質の悪い睡眠では成長ホルモンが十分に分泌されず、メラニン色素を作るメラノサイトの修復も不十分になります。

また、運動不足などで血行が悪くなるのも要注意です。栄養素は血液によって運ばれていますから、必要な栄養素が頭皮まで届けられず、色素が作れない可能性もあるでしょう。

生活習慣の乱れによる白髪の対策

質の良い睡眠をとるために、就寝の60分前を目安にスマートフォン、パソコン、テレビなど光を発する電気機器は使用しないように心がけましょう。
強い光を受けると脳が覚醒し、寝付きが悪くなり、睡眠の質も下がります。

また、運動不足解消のために、ウォーキングなど気軽にできるものから始めるのもおすすめです。普段、あまり運動をする習慣がない場合には、歩いて買い物に行くなど生活の中で自然とできる運動を取り入れてみるのもよいでしょう。

白髪になる原因:⑥生理、妊娠、出産

生理、妊娠、出産は、葉酸や鉄分が不足しやすく白髪の原因になることがあります。
鉄分は、血中の赤血球の原料となり、葉酸も赤血球の生成に関わる栄養素です。
これらが不足すると栄養素を体に巡らせることが困難になり、メラノサイトや毛根に血液が届きにくくなることで白髪に繋がることがあります。

さらに妊娠、出産は女性ホルモンが大きく乱れるため、白髪だけではなく脱毛も起こすこともあります。ただし、出産後には徐々にホルモンバランスが整うため、自然に解消されることがほとんどです。

生理、妊娠、出産による白髪の対策

不足しがちな、葉酸や鉄分を積極的に摂るようにしましょう。葉酸は牛レバー、豚レバー、モロヘイヤや枝豆、鉄分は、牡蠣、カツオ、納豆や小松菜などに多く含まれています。
毎日のメニューに上手く組み込むとよいですね。

白髪の原因を知り、具体的な対策をしよう

白髪が生えるメカニズムや原因をご紹介しました。加齢や遺伝が原因だとしても、対策がないわけではありません。まずは食事や生活習慣などを整えてみましょう。

ストレスや栄養不足、生活習慣の乱れなどに心当たりがある方は、出来ることから対策を始めてください。

また、女性は生理や妊娠、出産の影響で白髪になることもあります。
妊娠中に白髪になった場合は、出産後はホルモンバランスが通常の状態に戻り、自然に改善されることがほとんどです。生理の影響が考えられる場合には、鉄分や葉酸などの栄養を積極的に摂るようにしましょう。

この記事の監修 アンファー株式会社

○事業内容
化粧品・サプリメント・健康食品・専門医師監修によるクリニック専売品などのオリジナルエイジングケアプロダクツの研究開発及び製造・販売・卸業務。

○研究開発・製造
エイジングケア分野のNPO法人・研究団体の活動を支援するとともに、専門医師・大学機関との共同研究を通じ、研究・開発を進め商品を製造。