FAGAが女性の薄毛の原因?症状と自宅でできる対策方法とは

掲載日:2020.11.09 更新日:2023.06.23

この記事の監修 アンファー株式会社

FAGA(女性男性型脱毛症)という言葉を聞いたことがあるけれど、詳しい症状について知らないという方もいるのではないでしょうか。女性の薄毛の原因のひとつであるFAGAは、きちんと対策することで改善が期待できます。そこで今回はFAGAの仕組みと原因、症状を解説いたします。また、自宅でできる薄毛対策をも紹介しますので、参考にしてみてください。

FAGA(女性男性型脱毛症)とは?

FAGA(女性男性型脱毛症)とは

女性の抜け毛の原因はさまざまなものがありますが、その1つにFAGA(女性男性型脱毛症)があります。男性の脱毛症であるAGAと同じく、毛髪が徐々に薄くなり地肌が目立つようになるのが特徴です。
しかしAGAとは異なり前頂部が脱毛して額が広くなる、生え際が後退するといった症状ではなく、髪が全体的に薄くなる症状が多い傾向にあります。

AGAの原因は男性ホルモンの乱れがよく挙げられますが、FAGAの場合はさまざまな要因が複雑に作用していることが多いと言えます。

FAGAのメカニズム

FAGAを引き起こす原因として、女性ホルモンであるエストロゲンとの関係が挙げられます。
AGA(男性型脱毛症)は、男性ホルモンが毛母細胞に影響を及ぼし脱毛が発生するという仕組みです。FAGAの場合、エストロゲンが減少することで相対的に増加した男性ホルモンが原因の1つであるとされていますが、詳しい要因は分かっていません。

また、エストロゲンは女性の発毛や育毛を促す効果があるとされます。
髪の毛は成長期、退行期、休止期を経て生え変わり、よく耳にするヘアサイクルとはこの周期のこと。エストロゲンが減少するとこのヘアサイクルの乱れを引き起こす可能性があります。

FAGAの症状

FAGAの症状

FAGAの主な症状には、以下のようなものが考えられます。

  • 髪の毛が細くなり、短い毛が目立つ
  • 全体的に薄くなる
  • 分け目が広がる
  • 頭頂部の薄毛が目立つようになる
など

FAGAの初期症状として、髪の毛が細くなり分け目が広がる、抜け毛が目立つようになるなどがあります。これが進行すると、髪が全体的に薄くなってしまいます。

FAGAなどが原因でヘアサイクルが乱れ、髪の毛の休止期が狂ってしまうことで脱毛することを「休止期脱毛」と言います。髪の毛は正常な場合でも10%ほどが休止期にあたりますが、女性ホルモンが乱れることで休止期の割合が増し、成長期が短くなってしまう可能性があります。

また、髪全体のボリュームが減ることを「びまん性脱毛」と呼びます。髪の毛のハリやコシが全体的に低下し、髪の密度が低下することが特徴です。

FAGAの原因

FAGAの主な原因として、一般的に以下のようなものがあります。

  • 加齢によるホルモンバランスの乱れ
  • 過度なストレス
  • 生活習慣の悪化やバランスの悪い食事

加齢によるホルモンバランスの乱れ

加齢によって女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が低下すると、体内のホルモンバランスが乱れてしまいます。エストロゲンは発毛や育毛に関係しているため、毛髪の成長が滞るなどの症状として現れることも考えられます。

過度なストレス

過度なストレスを感じると自律神経やホルモン分泌のバランスが乱れることがあります。また、睡眠の質が悪くなることで成長ホルモンの分泌が減少する場合もあります。血行が滞ったり新陳代謝が損なわれたりなど、FAGAを引き起こす要因になりかねません。

生活習慣の悪化やバランスの悪い食事

バランスの悪い食事を続けていると、髪や頭皮の健康に必要な栄養素が上手く行き渡らなくなる可能性があります。また、アルコールの過剰摂取も要注意です。頭皮の新陳代謝に必要なビタミンB1は、アルコールを分解する際に消費してしまいます。また、無理なダイエットをすると栄養の偏りだけでなくストレスの原因にもなってしまいます。

自宅でもできるFAGAの対策3つ

FAGAの対策

では、FAGA対策のためにどのようなことをすればよいのでしょうか。自宅でもできる4つの対策方法を見ていきましょう。

  • 食生活を見直す
  • 充分な睡眠をとる
  • 頭皮の血行を促進させる
  • 育毛剤を活用

食生活を見直す

髪を構成する「ケラチン」を作るのに必要なタンパク質は、育毛に欠かせない栄養素と言ってもよいでしょう。また、ケラチンの合成に作用して育毛を助けるとされる亜鉛、血行を促進してくれるビタミンEなど、育毛に必要な栄養素はさまざま。これらが不足すると、薄毛や脱毛を誘発する可能性もあります。

タンパク質を含む肉や魚、大豆などの食品や、牡蠣やレバーなどで亜鉛を摂取するのがおすすめです。バランスよく栄養を摂取できる適切な食事を心がけましょう。

充分な睡眠をとる

髪の成長に作用する「成長ホルモン」は、睡眠中に分泌されます。そのため、睡眠不足や夜更かしをすると成長ホルモンの分泌が減少してしまうおそれがあります。
成長ホルモンは22時から深夜2時までにより多く分泌されるため、この時間帯に睡眠をとることをおすすめします。

頭皮の血行を促進させる

頭皮の血行は髪の発育に重要な役割を果たします。頭皮の血行が悪いと必要な栄養素が届きにくくなる可能性があります。頭皮に触れてみて硬さを感じる場合は、頭皮マッサージをして血行を良くしましょう。
お風呂などで頭皮を温め、指の腹で頭皮を動かすようにマッサージをします。頭皮を持ち上げるようなイメージで、後頭部や側頭部から頭頂部へ指圧してみましょう。

FAGAの治療方法

FAGAを本格的に治療したい場合、主に以下のような方法があります。

  • ミノキシジル外用
  • 内服薬パントガール
  • メソセラピー

ミノキシジル外用

頭皮の血流を改善して毛母細胞を活性化させ、育毛作用があるとして一般医薬品の承認を得ているのがミノキシジル。発毛剤として、主に男性用医薬品に使われてきました。
女性向けのミノキシジル配合医薬品は濃度が異なるため、処方は医師と相談して決めましょう。また、市販の発毛剤を購入する場合は必ず、女性用のものを選びましょう。

内服薬パントガール

女性向けの薄毛対策内服薬として海外で認められているパントガール。女性向けで初めて細胞の代謝を通して薄毛や脱毛への効果が検証されました。
育毛に必要な栄養素を多く含んでおり、FAGAによるびまん性の脱毛症や細くなった髪などに効果が期待できます。

メソセラピー

成長因子やビタミン、アミノ酸などの栄養素を毛乳頭や毛包に注射することで細胞を活性化させる治療法で、クリニックで治療を受けることができます。内服薬や外用薬で改善が見られない場合、メソセラピーを検討してもよいでしょう。

FAGAは治る?治療なら専門クリニックへご相談を

FAGAの治療なら専門クリニックへご相談を

FAGAを根本から改善したい場合や進行が早い場合、原因が分からない場合などは薄毛治療専門クリニックを受診するのも選択肢です。外用薬や内服薬の処方や、医師の適切な診断を受けて治療を受けられるため、個人で対策するよりも原因が追究でき、効果を期待できるでしょう。

クリニックでの治療は、カウンセリングや血液検査を経て通院を始めるという流れが一般的です。カウンセリングを無料で行っているクリニックもあるため、気になる場合はまずカウンセリングを受けてみるとよいでしょう。

全体的に髪が薄い場合はFAGAが原因かも?予防や対策を習慣づけよう

抜け毛や髪の細さ、ボリュームのなさが気になりだしたらFAGAの可能性があります。原因をしっかり押さえて、まずは自分の症状がどのようなものかを把握することから始めましょう。食生活や睡眠など、日常でできる対策を習慣づけることが大切です。また、どうしても薄毛が気になる場合や進行が早い場合は専門クリニックを受診してみるのもよいでしょう。

この記事の監修 アンファー株式会社

○事業内容
化粧品・サプリメント・健康食品・専門医師監修によるクリニック専売品などのオリジナルエイジングケアプロダクツの研究開発及び製造・販売・卸業務。

○研究開発・製造
エイジングケア分野のNPO法人・研究団体の活動を支援するとともに、専門医師・大学機関との共同研究を通じ、研究・開発を進め商品を製造。