女性だって薄毛治療!効果が認められている方法から、避けるべきもの、費用感を紹介
掲載日:2019.12.23 更新日:2019.12.24
薄毛は男性だけのものと思われがちですが、女性にも悩みを抱えていらっしゃる方は意外と多くいらっしゃいます。そして、薄毛の治療方法は、症状や原因によってもさまざま。本記事では、薄毛の治療方法や費用感などについて解説します。また、女性が服用すると危険な薬についてもお話します。
女性の薄毛について治療の必要性
薄毛の中には、治療をしなくてはならないものと、そうでないものがあります。病気の薄毛の場合、治療はしなくてはならないものとなり、治療は必須です。つまり、保険診療として治療を受けることができます。
一方、女性の薄毛として多く見られるFAGA(女性男性型脱毛症)などは自由診療となり、保険適用外です。というのも、こういった薄毛であることは健康を害することではなく、病気とは見なされていません。これらは、保険診療・自由診療という違いばかりだけではなく、治療内容も異なります。
ただ、髪は女性の命とも言われるほど大切なもの。以前に比べて髪が薄くなってきた、これ以上薄くなりたくないと感じる場合には、治療したいと思う女性が大半ではないでしょうか。しかし保険適用外となるなら、FAGAなどの薄毛治療をする際には費用がそれなりにかかるのでは、と不安になりますよね。
今回は、女性の薄毛としてよく見られるFAGAの治療方法についてご紹介します。
女性の薄毛治療として効果が認められている方法
女性の薄毛治療には内服薬による治療や、発毛促進成長因子を頭皮に直接注入する治療など、さまざまなものがあります。ここでは日本皮膚科学会ガイドラインで推奨され、「行ってもよい」とされている治療方法についてご紹介します。また、以下で紹介する治療方法以外は、基本的には効果が認められていないものとお考えください。
ミノキシジル外用
ミノキシジルは発毛に効果のある成分名です。血行を促進し、髪の毛に栄養を届けやすくします。そうすることで、毛母細胞を活性化させ、新しい毛が生成されやすくするのです。ミノキシジルの外用薬は、日本皮膚科学会から発毛に関して「推奨度A」とされ、安心して服用できる治療薬です。
LED及び低出力レーザー照射
LED及び低出力レーザー照射は、日本皮膚科学会からも発毛効果に関して、有用性があると言われている治療法です。適切な機材を用いて光を照射することで、毛乳頭細胞の活性化を促し、毛髪を増殖させることが期待できます。国内ではまだ認可されていないものの、副作用も比較的軽微であることから、安心して治療に臨むことができるでしょう。
植毛
自毛植毛は、自前の抜けづらい髪の毛を脱毛した部分に植え込む方法で、高い生着率があり、拒絶反応が起こりづらいという特徴があります。ガイドラインでは、ミノキシジルの外用による効果が不十分であった場合に、行ってもよいとされる施術です。ただし同じ植毛でも、人工毛植毛については過去に多くの有害事象があるため、行うべきでないとされています。
女性が避けるべき薄毛治療薬
ひとくちに「薄毛治療薬」といっても、女性と男性では適したものが異なります。女性が男性用の治療薬を使うことはNGな場合もあり、注意が必要です。自宅に置いてあるからといって、気軽に使うことはしないようにしましょう。
女性が避けるべき治療薬や、外用は推奨されるものの、内服は避けた方がよい治療薬もあります。ここでは、それぞれの治療薬の効果、問題点を説明します。
フィナステリド
フィナステリドは男性ホルモンを抑制して、抜け毛を防ぐ効果がありますが、男性特有で発症するAGA(男性型脱毛症)に適用した有効成分です。女性が服用すると、男子胎児の生殖器官などの発達に影響を及ぼす恐れがあるため、女性の使用はNGです。特に、妊婦、または妊娠している女性、授乳中の女性は、妊娠時のリスクが高まるとして、服用が禁じられています。
デュタステリド
デュタステリドも抜け毛などに対する有効成分のひとつですが、フィナステリドと同様で、AGAに特化したものです。妊婦に投与すれば男子胎児への悪影響を及ぼす危険性があります。そのため、妊婦、または妊娠している女性、授乳中の女性には、妊娠時のリスクが高まるとして、服用が禁じられています。
ミノキシジル内服
ミノキシジルは、外用は推奨されているものの、内服することは医薬品医療機器等法の観点から問題視されています。胸痛、心拍数増加、動悸、息切れなどのさまざまな副作用が懸念されているためです。結果として、重大な心血管系障害が生じる危険性が考えられ、内服は避けましょう。
薄毛治療の費用はどのくらいかかる?費用感を解説!
気になる薄毛治療の費用。FAGAの治療では、保険が適用されず自由診療になってしまうため、高額になるのでは?と不安に感じる方もいるでしょう。費用感について解説します。
保険適用について
ご紹介している通り、病気ではない薄毛の場合、健康保険が適用されません。薄毛になると、女性は精神的ショックも受けてしまうこともあり、コンプレックスやストレスの原因になることもあるでしょう。また、他人に相談しづらい、という側面もあります。反面、薄毛であっても健康を害することはなく、かゆみや痛みが発症するわけでもないため、緊急性もなく、放置していても問題がないと考えられるのです。
しかし、その薄毛の原因が病気によるものだと判断されると、保険が適用されます。まずは、自分の薄毛の原因が保険適用されるものなのかどうか、皮膚科や内科で病気の有無を確認してみましょう。
治療内容ごとの費用感
投薬治療は他の治療と比べて費用負担が少ないのが特徴です。一方、植毛やレーザーは高額になることが多いため、費用を抑えたい場合は、まず投薬治療で効果を実感できるか試すと良いでしょう。投薬のみで発毛に効果があり、薄毛が改善されれば、手術をする時間、準備期間も必要なくなり、さらに経済的にも負担が軽く済む可能性があります。
また、自由診療であるため、病院やクリニックごとに費用が異なります。そのため、費用についてもある程度シビアに計算する必要もあるでしょう。カウンセリングを無料で丁寧に行ってくれる専門クリニックもあるため、まずは相談に行って見ることをおすすめします。
自分に合う治療法や費用の相談にも乗ってくれるはずです。最終的にかかる費用などを概算してから、治療に取り組むのがよいでしょう。
女性の薄毛治療は、症状や原因を調べて適切に行いましょう
女性の薄毛にはさまざまな症状、原因があります。合わせて、治療方法も多数ありますが、ここでは、日本皮膚科学会ガイドラインで推奨されている治療についてご紹介しました。薄毛の改善は、生活習慣を見直すことや、ストレスをなくすことで回復することもあります。病院での治療と同時に、こういった日常生活で行っていることが原因となっていないか、振り返ってみましょう。
病院で、投薬や手術を行う際には、効果、費用感などの確認も大切です。病気が原因での薄毛であれば、保険適用となりますが、基本的に薄毛は自由診察となり、費用が高額になってしまうことも。費用が大きく、経済的に負担となってしまうと、継続して治療することが難しくなる可能性もあります。治療を始める前に、どの程度の薄毛治療を目的とするのかゴールを決めて、その上で総額の費用を確認しましょう。また、レーザー手術などは高額となりやすいので、まずは投薬から治療を行い、様子を見る方法もおすすめです。投薬のみで効果が現れれば、費用や時間などの負担も軽く済む場合もあります。
また、医師や薬剤師に相談せず、自宅にある治療薬を勝手に使うことは、大変危険です。女性の場合は、女性だからこそ起きてしまう副作用もあるので要注意。薄毛治療薬の危険性も理解して、処方された治療薬を使うようにしましょう。薄毛治療にはさまざまな方法があるので、しっかりと医師に相談して、自分に合う方法で適切に治療することが大切です。
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