頭皮の赤みは放置すると抜け毛やかゆみを引き起こす。原因と対策について

掲載日:2020.04.06 更新日:2020.04.07

この記事の監修 アンファー株式会社

「頭皮の赤みが治らない」「赤み・かゆみの原因や対策は?」などのトラブルでお悩みの方もいるのではないでしょうか。頭皮の赤みを放置してしまうと抜け毛・薄毛の原因となる恐れもあるため、早めに対策を行い改善へ繋げることが大切です。今回は、頭皮の赤みやかゆみの原因や改善方法、病院での治療などについて解説します。

頭皮が赤いのは異常なのか

健康的で正常な頭皮は「青白く透き通るような色」をしていると言われています。頭皮が青く見えるというのは、血行が良い証拠です。
そのため赤みをおびている場合、頭皮に異常(炎症)が現れている可能性も考えられます。ただ、頭皮の色が違うからといって、すぐに何らかの問題が引き起こされる訳ではありません。しかし、頭皮の赤みを放置するとトラブルに発展することもあるため、健康な頭皮の色を目指して改善していく必要があります。

日常で頭皮の赤みを引き起こす主な原因とは?

では、頭皮の赤みを引き起こす主な原因は何なのか、主な5つを解説します。

頭皮が赤くなる原因の例

  • 乾燥や生活習慣に起因する炎症
  • シャンプーなどの成分が合わない
  • ストレス
  • 紫外線ダメージ

    など

乾燥や生活習慣に起因する炎症

頭皮が赤みを引き起こす原因の1つとして「炎症」が挙げられます。炎症は頭皮の乾燥によってもたらされる場合が多い傾向にあります。その他にも、アレルギーや生活習慣の乱れが関係している可能性も考えられます。

シャンプーなどの成分が合わない

頭皮が赤みを引き起こす原因の一つとして、シャンプーやスタイリング剤など、頭皮に触れるものの成分が合わないことも挙げられます。また、シャンプーの洗浄力が強すぎると、本来頭皮にとって必要な皮脂まで洗い流してしまいやすく、頭皮が乾燥し、炎症を起こす場合があります。

ストレス

ストレスも頭皮が赤みを引き起こす原因の一つとして挙げられます。ストレスによりホルモンバランスが崩れると、血行不良が引き起こされることがあります。血流が滞れば頭皮に十分な栄養が行き渡りにくくなるとされ、さらに、これによって乾燥しやすくなれば保湿するために皮脂の分泌が盛んになる可能性もあります。

紫外線ダメージ

頭皮が赤みを引き起こす原因の一つとして「紫外線ダメージ」が挙げられます。直射日光を長時間浴びると、頭皮が日焼けして炎症を起こす場合があります。また、紫外線によって頭皮の老化が進めば頭皮が乾燥しやすくなるほか、血管が衰えて血流が悪化し、炎症に繋がる可能性もあると言われています。

病気の可能性も|かゆみを伴う頭皮の赤みの主な原因とは?

日常で頭皮の赤みを引き起こす主な原因を紹介しましたが、かゆみを伴う場合は以下のような病気の可能性もあります。

  • 脂漏性皮膚炎
  • 皮脂欠乏性皮膚炎
  • アトピー性皮膚炎
  • 接触性皮膚炎

脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎は、主に頭の皮脂が増えることが原因で起こり、皮脂を栄養とする「マラセチア菌」が増殖し、炎症を起こします。マラセチア菌は皮脂を、頭皮を刺激する遊離脂肪酸に分解しますが、マラセチア菌が過剰に増えて遊離脂肪酸も増えることで頭皮への刺激が過剰になり、湿疹やかゆみなどの症状を引き起こすのです。また、嫌な臭いを生じることもあると言われています。

脂漏性皮膚炎の原因としては、体質や寝不足やストレスなどの不規則な生活が挙げられます。また、紫外線によるダメージは、脂漏性皮膚炎を悪化させてしまう原因となります。脂漏性皮膚炎を放置していると抜け毛の症状を伴う脂漏性脱毛症に発展する恐れもあるため、早めに病院を受診することをおすすめします。

皮脂欠乏性皮膚炎

頭皮の乾燥も頭皮が荒れ、赤みの出る原因となります。頭皮が乾燥するのは、頭皮の表面を乾燥から守る皮脂がなんらかの理由で減少するためです。頭皮の皮脂が減少する理由としては、洗髪のし過ぎや洗浄力の強過ぎるシャンプー、冬の乾燥した空気などが挙げられます。

過剰な洗髪は頭皮に必要な皮脂まで取り去ってしまいます。また、洗浄力の強過ぎるシャンプーも必要以上に皮脂を洗い流してしまい、皮脂欠乏性皮膚炎を引き起こしてしまいます。頭皮がカサカサしてかゆいと感じたら、皮脂欠乏性皮膚炎の可能性が高いので、洗髪方法やシャンプーを見直したり、保湿力のあるシャンプーに変えたり対策をしましょう。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎とは、頭皮を含む全身にかゆみを伴う炎症を引き起こす疾患です。アトピー体質の人は生まれつき肌のバリア機能が弱いことで、肌が乾燥しやすくかゆみや湿疹につながってしまいます。アトピー体質の人は、肌の水分を保ちにくいため荒れやすく、頭皮に赤みやかゆみなどの症状が現れることがあります。

接触性皮膚炎

接触性皮膚炎とは、頭皮に何らかの物質が接触して起こるかぶれのことです。原因としてはカラー剤やパーマ剤、またシャンプーやトリートメントのすすぎ残しや、肌に合わない整髪料を使っているなどが考えられます。特に、皮膚が弱い人は接触性皮膚炎になりやすいので、髪を染める際や、すすぎの際は特に注意するようにしましょう。

頭皮の赤みを放置するとどうなる?

では、頭皮の赤みを放置するとどのような影響があるのかを次の3つの例で紹介します。

  • 薄毛や抜け毛の原因に
  • フケの原因に
  • 痛みやかゆみの原因に

薄毛や抜け毛の原因に

赤みは頭皮のトラブルの1つのため、放置してしまうと頭皮の環境が悪くなっていくと考えられます。それにより血行不良や皮脂過剰が引き起こされると、頭皮に十分な栄養が行き渡りにくくなったり頭皮を刺激してしまったりして、結果、抜け毛や薄毛の原因になりかねません。

フケの原因に

頭皮の乾燥が原因による赤みが出ている場合は、フケの原因にもなりえます。また、かゆみ・炎症・フケなどの症状が現れる「脂漏性皮膚炎」や「皮脂欠乏性皮膚炎」を引き起こす恐れもあります。

痛みやかゆみの原因に

頭皮の赤みが炎症によるものであった場合、それを放置すると痛みやただれ・かゆみを引き起こすことがあります。かゆみを伴う炎症は、乾癬やアトピー性皮膚炎である可能性があるため早急に病院で受診してもらいましょう。

頭皮の赤みやかゆみを改善する対策法

頭皮の赤みやかゆみを改善するための、主な対策例を4つ紹介します。ただし、これらを実践したからと言って必ずしも赤みやかゆみがなくなるというわけではありません。強い赤みやかゆみがある場合、まずは病院の受診をおすすめします。

頭皮の赤みやかゆみを改善する方法の例

  • 生活習慣を整える
  • 頭皮マッサージを行う
  • シャンプーなどヘアケア用品を見直す
  • 紫外線対策を行う

    など

生活習慣を整える

生活習慣は頭皮の赤みを引き起こす一因となる可能性があります。生活習慣が悪いと、血行不良を引き起こしてしまうことも。血行が悪ければ頭皮に必要な栄養が行き渡りにくくなり、乾燥や赤みなどの症状を引き起こしやすくなります。頭皮や髪が栄養不足になれば髪が細くなりやすく、抜け毛や薄毛にも繋がることがあります。

また、運動・睡眠不足は血行不良の原因になると言われています。タバコの吸いすぎも血流を悪化させる一因です。これらの生活習慣を見直すことで、血行不良を改善することに繋がります。

また入浴はシャワーで済ませるだけでなく、定期的に湯船に入るように心がけましょう。湯船に浸かれば代謝がアップし、血流の改善につながる見込みがあるとされているためです。

頭皮マッサージを行う

頭皮マッサージを行うことで、頭皮の血流改善効果に繋がると言われています。頭皮の血流が良くなれば、栄養や酸素が行き渡りやすくなります。

頭皮マッサージをする際には、専用のオイルを使用すれば保湿効果も期待できます。マッサージを行うタイミングは、入浴中や入浴直後など身体の血行が良くなっているタイミングで行うのが良いでしょう。

ただし炎症がひどい場合、マッサージがかえって刺激になる可能性もあるので注意が必要です。

シャンプーなどヘアケア用品を見直す

頭皮の赤みが引き起こされる1つの原因として、シャンプーなどの成分が合わないことが挙げられます。洗浄力が強すぎるシャンプーを使用している場合には、頭皮にとって必要な皮脂までも落としている可能性があるのです。この場合、洗浄力がマイルドなシャンプーへ切り替えることをおすすめします。

紫外線対策を行う

紫外線による日焼けが、頭皮の赤みにつながる可能性があると前述しました。紫外線が多いに日に長時間外出する場合は、顔や身体だけではなく防止の着用などで頭皮への日焼け対策をすることも必要です。

頭皮が日焼けしてしまった際には、日焼けにより乾燥や炎症を引き起こすことがあるため、頭皮専用ローションで保湿ケアを行いましょう。

治らない場合は病院や皮膚科を受診しましょう

頭皮の赤みやかゆみを改善する対策法を紹介しました。しかし、これらの対策を行ったからといって、必ずしも頭皮の赤みが改善されるわけではありません。頭皮の赤みやかゆみがひどい場合にはまず病院や皮膚科を受診し、医師に適切な治療を施してもらいましょう。

頭皮の赤みや痛みを改善する薬とは

頭皮の赤みや痛みを改善する薬は次のようなものが挙げられます。中には副作用のある薬もあるため、医師からの指示を仰ぐことが重要です。

ステロイド系抗炎症外用薬
ステロイドには、重症化している炎症(赤み・かゆみ)を和らげる効果があります。炎症などを起こしている際には、病院ではこの薬が処方されることが多いでしょう。ステロイドには真菌やウィルス性疾患にかかりやすくなる可能性があるほか、皮膚が縮まる、白くなるなどの副作用があるため、漫然と長期間使用したり、強すぎるステロイドには注意が必要です。

非ステロイド系抗炎症外用薬
ステロイドを含まない薬で、痛みやかゆみを和らげる効果があると言われています。しかし、ステロイドを含まないため、炎症やアレルギーへの効果はステロイドより弱い可能性があります。

抗真菌外用薬
脂漏性皮膚炎でよく使用される薬です。フケやかゆみの原因となる真菌を減らしてくれる効果があります。

抗ヒスタミン剤
皮膚のかゆみを抑える薬です。内用と外用の2種類があり、アトピー性皮膚炎などの痒みを伴う疾患で処方されます。炎症がひどい場合、ステロイドと一緒に処方されます。

女性の頭皮の赤みは放置せずすぐに対策を

健康な頭皮の色は、「青白く透き通るような色」だと言われています。そのため、頭皮が赤みを帯びていたりそのほかの色であったりする場合、何かしらのトラブルが発生している可能性が高いです。頭皮が赤みを帯びてしまう主な原因は、炎症や血行不良・ストレスなどが挙げられます。

また、かゆみのある赤みの場合には脂漏性皮膚炎やアトピー性皮膚炎などの病気の可能性もあります。炎症を放置してしまうと、抜け毛の原因になったり、フケ・かゆみ・痛みがひどくなるため、適切な対策を取る必要があるでしょう。日常でできる対策の例としては、頭皮マッサージや紫外線対策などが挙げられます。しかし、赤みやかゆみがひどい場合はまず病院を受診し、医師から適切な薬を処方してもらってください。

この記事の監修 アンファー株式会社

○事業内容
化粧品・サプリメント・健康食品・専門医師監修によるクリニック専売品などのオリジナルエイジングケアプロダクツの研究開発及び製造・販売・卸業務。

○研究開発・製造
エイジングケア分野のNPO法人・研究団体の活動を支援するとともに、専門医師・大学機関との共同研究を通じ、研究・開発を進め商品を製造。